南予の郷土料理
大皿での宴席料理と言えば、土佐の皿鉢料理が有名ですが、愛媛西部(南予や西予あたり)にも同様の形式が伝わっています。私の家では「鉢肴(はちざかな)」と言っていますが、「鉢盛料理」と呼ぶところもあるようです。
てんこ盛りになった、数え切れないほどの種類のご馳走の中でも、私のお目当ては「ふくめん」。千切りにしたこんにゃく(糸こんでOK)を乾煎りして、みりんや醤油で味付けして皿に敷き詰め、それを覆い隠すように、みじん切りにしたミカンの皮、でんぶ(食紅でピンクにしたもの)、ネギを、彩りよく模様を作るように載せます。(今回は祖母の米寿のお祝いだったので、伯母が「寿」の模様を作ってました。)
食べる時には、よーく混ぜていただくのですが、たっぷり入ったミカンの皮の香りとでんぶの旨みが相まって、なんとも複雑なハーモニー・・・。フレッシュなミカンの皮をこんな風に使う料理って、珍しい気がします。
みがらし(和芥子を溶いた酢味噌)でいただく「ふかの湯ざらし」も、宴会の主役。こんにゃく、しめ豆腐、旬の野菜も一緒に盛られます。ふかは、ワニとも呼ばれ、サメのこと。強いて言えば、「はもの湯引き」に似ているかな。
ふる田(てんぷら)
JR福島駅の高架の南対面、なにわ筋から西に入ってすぐの雑居ビルの3階にある、カウンターメインの天ぷら屋さん。天ぷら好きのnkgw氏が絶賛していたので(「味がええのはもちろん、大将がオモロイねん!」)、と〜っても楽しみに出かけました。福島には、ホテルプラザ出身の方による名店がたくさんあって、ここもその一つだそうです。
2種類あるコースのうち、今回お願いしたのは、たちばなコース6825円(付出し、お造り、天ぷら、食事、デザート)。付出しの胡麻豆腐、お造り(鯛、まぐろ、鱧)をいただいた後、笊に盛られた季節の素材が順々に、からりと軽い衣をまとって目の前のお皿にテンポよく置かれていきます。魚介類は、海老、いか、鱧、しそのはさみ揚げ(蝦のすり身)、あなご、きす。お野菜はしいたけ、水茄子、みょうが、レンコン、アスパラ等など、全部で15種類くらいでしょうか?途中で、お口直しのジュンサイが出ました。
最後のお食事は白いご飯のようですが、お代を上乗せすれば、天丼か天茶に変更することができるとのことだったので、私は天茶にしました。蓋つき茶碗にぽっちり入れられた白いご飯に、好みの量のお塩(耳掻き3杯ほど)をふりかけると、そこに、揚げたてのかき揚げをのせてくれます。煎茶を注ぐと、上海料理のおこげのようにジュッと音がして、急いで蓋をして待つこと1分、かき揚げがちょうどいい具合にお茶をふくんで、さらさらと一瞬でお腹に入ってしまいました。美味しかった…。
デザートは、無花果のシャーベットでした。
ところで、コース立ての天ぷら屋さんに行った少ない経験では、いつも海老に始まり海老に終わる気がします。ふる田さんでも、コース全体で、海老が3尾は出てきました。これは何か、天ぷら界のルールなのでしょうか?ちょっと不思議。
ふる田
トレンブレー(Chablis)
Domaine Gérard TREMBLAY ドメーヌ・ジェラール・トレンブレー
Chablis Premier Cru Fourchaume シャブリ・プルミエ・クリュ・フルショーム
AB'S食堂さんにて。樽樽してない飲みごたえある白〜とリクエストしたら、こちらをお勧めされました。美味!キレイな酸と口中に響き渡るミネラル分、フレッシュな果実を感じたところに、ちゃーんと肉厚なトロッとした存在感も現れる、1本飲み飽きないシャブリでした。
トレンブレーは、10年ほど前の地元生産者によるブラインドコンクールで3冠王(シャブリ、1級畑、特級畑の3部門で1位獲得)にもなったことがある実力者。特級畑はヴォーデジール。シャブリにおけるシャルドネの表現という観点から、樽熟成を極力おさえたワイン作りをしているとのこと。
生産者HP:http://www.chablis-tremblay.com/より
- Surface : 5 ha
- Cépage : Chardonnay
- Âge des vignes : 10 à 40 ans(樹齢10〜40年)
- Vinification en cuve inox(ステンレスタンクでの発酵)
- Vieilli à 20% en fût de chêne(20%はオーク樽にて熟成)
- Vinification qui dure 6 mois à 12 mois
- Caractéristiques : Son nez et sa bouche sont charmés par tous ses arômes de miel, de fleurs blanches, d’une très grande persistance et longueur en bouche(蜂蜜、白い花束のアロマ。長い余韻。)
- Accompagnement : poissons et viandes blanches en sauce
小売価格:3500円くらい
輸入元(ボニリジャパン):http://www.bonili.com/katarogu/syaburi/7-1.html
ファットリア・マンチーニ
FATTORIA MANCINI Impero Pinot Nero vinificato in bianco
ファットリア・マンチーニ インペーロ・ピノ・ネロ・ヴィニフィカート・イン・ビアンコ
AB'S食堂にて試飲させてもらった面白いのワイン。Marche IGT。トロピカルフルーツ、蘭などオリエンタルな花、ナッツ、ココナッツミルクなど、むせかえるような香り。口に含むと、きれいな酸味が広がって、樽熟成に由来するであろうまったりした芳醇な口当たりと絶妙なバランス。ほんの少し苦味もあって、複雑な印象です。飲んだとき思わず「厚化粧美人」と言ったけど、それは間違いで、どちらかというと「生まれつき濃い顔<アーリア系>の美人」??これ、ピノ・ネッロ100%の白なんですって。ちょっとお高いらしいけど、もう一度ちゃんと飲んでみたい…。
ホームページ:http://www.fattoriamancini.com/
「FOODEX JAPAN 2005」より
ファットリア・マンチーニ社は1800年代中頃から農園を営む家族経営の企業です。ペーザロに800ヘクタールにわたって広がる農場の大部分はモンテ・サン・バルトロ自然公園の中にあり、そのうちの約31ヘクタールがブドウ畑です。事業は昔からブドウ栽培とワイン醸造を中心に展開されてきました。赤ワインで主流となる品種はピノ・ネーロですが、これはマンチーニ家がナポレオン統治時代にこの地に移植した原種を大切に守り育てているものです。1998年まではIGTワイン「インペーロ」として販売されていましたが、2000年からはDOCワイン「コッリ・ペサレージ・フォスカラ・ピノ・ネーロ」として認定され、現在この呼称を持つワインの唯一の生産者となっています。
そのほかにもサンジョヴェーゼ、モンテプルチャーノ、そして、地元の白ブドウで以前トレッビアーノ・トスカーノと見まがわれ、2002年にミラノ大学によるDNA検査でペーザロ地方固有の土着品種として分類されたアルバネッラがあります。アルバネッラは「コッリ・ペサレージ・ロンカリア」DOCの主流品種(75%)となっています。
醸造には自社農園で収穫されるブドウのみが用いられています。
トラットリア ビーゴリ
10人の食事会だったので、お食事は一人4,000円予算のおまかせでお願いしました。ビーゴリさんの料理って、なんでこんなに優しいんだろうねぇ〜と、東京から帰省中のmskちゃんは母の手料理を味わうがごとく半泣き。病み上がりのpちゃんももちろん完食。
また、ワイン(ほぼ自然派に絞って注文)についても、単体の完成度&料理との相性面、どちらも非の打ち所なく、知らぬ間にグラスが空くピッチが早くなりました。種類があるわけではないんですけど、いいリストなのですよね〜。毎日食べたい料理とはかくあるべしの、慈父なるビーゴリ・ワールド・・・。これからも、通います!
お料理:
- 生ハムとフルーツ
- 鮑と有機トマトのガスパチョ
- 焼き茄子のマリネといさきのソテー タップナードソース
- 上洲牛のトリッパと隠元豆の煮込み
- イカ墨のタリオリーニ ひいかとズッキーニ和え
- 仔羊とパプリカのラグーソースのリガトーニ
- 骨付き平目とポテトの白ワイン風味
- フォカッチャ
- キャラメルとコーヒーのババロア&ジェラート
- エスプレッソ
ワイン:
- TREVISIOL Prossecco di Valdobbiadene Brut N.V.
トレヴィジオル プロセッコ・ディ・ヴァルドッビアデーネ ブリュット - VILLIERA ESTATE "Tradition" Brut N.V.
ヴィリエラ・エステイト トラディション・ブリュット - LA BIANCARA Gambellara "Sassaia" 2004
ラ・ビアンカーラ ガンベッラーラ サッサイア(So2無添加) - LA BIANCARA Gambellara "Sassaia" 2004
ラ・ビアンカーラ ガンベッラーラ サッサイア(So2 4g/hl) - DARIO PRINCIC Collio Bianco Trebez 2002
ダリオ・プリンチッチ コッリオ・ビアンコ・トレベッツ - BORGO DEL TIGLIO Collio Chardonnay 2001
ボルゴ・デル・ティリオ コッリオ・シャルドネ - FRANK CORNELISSEN Rosso del Contadino 1
フランク・コーネリッセン ロッソ・デル・コンタディーノ1
お店の情報:
7月に買った本リスト
エッセイ・評論:
- 目白雑録2(ひびのあれこれ)(金井美恵子、朝日新聞社)
---抱腹絶倒しつつの一気読み。これでまたしばらく金井美恵子欠乏症に・・・。 - ジェイン・オースティン −小説の研究(津田塾大学「文学研究」同人、荒竹出版))
---古本。天牛書店で。未読。 - ウェブ進化論(梅田望夫、ちくま新書)
---google、web2.0などについての流れが知りたい人向けの入門書。 - ウルトラマン誕生(実相寺昭雄、ちくま文庫)
---この本のせいで、ウルトラマンが見たくて見たくて・・・。 - このマンガがすごい!2006・オンナ版
---オトコ版も買おう。よしながふみ、読みたくなった。
小説:
- ジェイン・オースティンの読書会(カレン・ジョイ ファウラー 、白水社)
---未読。楽しみにとってある。 - 東京タワー(リリー・フランキー)
---tkkyが好きだと言うので。その人物がまるごとそこに存在するかのような、会話部分の圧倒的なリアルさ。これがむちゃくちゃ魅力的。全体としては冗長すぎる(特に、人生論めいた挿入部分がちょっとツライ)のだけど、その余分の瑕疵を補って余りある、書きとめようとする意志の強さ。書きとめておきたい、丸ごと記憶しておきたいと思う、その体験の濃密さ。 - 東京物語(奥田英朗、集英社文庫)
---吾妻ひでおの「うつうつ日記」に、「奥田英朗が面白い」って書いてあったから・・・。きれいにまとまった青春小説なのだけど、リリー・フランキーの、野放図だが一気に書き上げたエネルギーにあふれた文章の直後に読んでしまったのが残念。東京に出てきた青年の、同時代(ジョン・レノンのダブル・ファンダジーetc.)の話で、意図せず、比較読みになってしまった。 - 号泣する準備はできていた(江國香織、新潮文庫)
---江國香織、一度も読んだことなかったので、義務感にかられて手に取った。日常のなんでもない心の動きを短編化するのがうまい人というのは分かったが、どちらかというと地味な印象。なぜそんなに売れているのか、謎。
漫画:
- うつうつひでお日記(吾妻ひでお、角川書店)
- GOLDEN LUCKY完全版(上)1989-1991(榎本俊二、太田出版)
- だめんず・うぉ〜か〜1(倉田真由美、扶桑社SPA!文庫)
- はちみつとクローバー9
ワイン関係:
- 日本ワイナリーガイド(山本博、新樹社)
---日本のワイン、流行ってます。この本が嚆矢か。 - イタリアワイン最強ガイド(川頭義之、文芸春秋)
---イタリアの最新ワイン事情について網羅したものが読みたかったので。 - うなぎでワインが飲めますか?(田崎真也、角川oneテーマ21)
---サービスの現場で、何らかのヒントがあるかと思って・・・。
wasabi
食べ始める直前は、今からフルマラソンを走るような気持ちだったのですけど、食べ終わった後は不思議不思議、もう一軒行く元気が十分胃腸に残っていました。串揚げ自体の上品さはもちろん、目の前で揚げてらっしゃるのに油臭さを全く感じさせない換気の良さ、女性スタッフ(なぜか皆さん痩せ型。眼鏡美人多し。)による「油の抜け」感ある抑制されたサービスも関係ある?
シャンパーニュをボトルでお頼みすると、真っ先にド・スーザが出てきたところで、ワインに対する期待も高まりました。1本7,000円。とっても妥当なお値段。3本目に軽めの赤でお頼みしたところ、最初のサジェスチョンはピエール・フリックのピノ・ノワール、それとフーラール・ルージュ(ジャン・フランソワ・ニック)。どちらも大好きですが、しょっちゅう飲んでいるので我ままを申し上げて他のものをお願いすると、なかなかレアなアイテムが何本か登場しました。どうもその日はワイン担当の方がお休みされていたみたいですが、いろいろ相談して決めると面白いものが飲めそうです。
串揚げは、次から次に、旬の素材のアイデアある組み合わせが出てくるので、お腹が許す限り、至福の時間が過ごせました・・・。締めのお茶漬けor稲庭うどんも乙。
おまかせ串揚げコースで、2人は全種類、1人は26〜30種(←酔っ払って、どうも書き忘れた串があるみたい)。飲物はシャンパーニュ2本、赤ワイン1本の計3本で、51,640円/3人。
- つきだし:なんば黍のスープ ※photo
- 山芋(うに、とんぶり)
- 車えび
- 三つ葉のきす巻き
- さざえ(バター風味)
- ズッキーニ(ツナ)
- 大阪千両茄子
- みょうが(イカ)
- うなぎ(生姜風味)
- じゃがいも(イクラ)
- 稚鮎 ※photo
- 八尾の枝豆のコロッケ
- 鴨唐辛子
- 鱧
- なんば黍
- からし蓮根
- 泉州水茄子
- 秋田県産豚もも肉の肩ロース(タスマニア産粒マスタード)
- 湯葉豆腐
- ごぼうと穴子
- マッシュルーム
- ベトナム風春巻(海老。スイートチリソース)
- 花ころ??(←自分の字が解読不能)
- 伊賀牛のフィレ肉
お口直し(薄切りの蕪に梅・大葉・ゴマのソース) - 紋甲いか(おくら)を、鶉の卵黄と醤油で ※photo
- ピクルスの豚肉巻き
- タコのキムチ風味
ここで私は離脱・・・
串は他に、
- たまねぎ
- 砂ずり
- アスパラガス ※photo
- 帆立の貝柱
等・・・。まだまだありました。全部で35種類くらいかな。
- お茶漬け
- 稲庭うどん
- デザート
wines:
- De Sousa et fils Blanc de Blancs Brut Reserve
- Cattier chigny-les-roses Brut Rose
- Maziere
- 住 所:大阪市中央区難波1-1-17
- 電 話:06-6212-6666
- 営 業:17:15〜21:30L.O. 水曜日は月に2度お休み