ショーヴネ=ショパン

Domaine Chauvenet=Chopin ショーヴネ=ショパン
ニュイ・サン・ジョルジュ 2002

大西亭にて、7900円(?)。すくすくと伸びやかに育ったワイン。個人的にたくさん買いたいな〜。
コロッピのコメント「2002年のニュイ・サン・ジョルジュはいい年だったからか香りも味わいもとてもいいね。果実味と酸のバランスがよくてスムーズ。嫌味の無い美味しいブルゴーニュだった。」

ニュイ・サン・ジョルジュに本拠を置くドメーヌ。
ユベール・ショーヴネは、味わい的にアンリ・ジャイエの真の後継者と言われるダニエル・ショパン(ドメーヌ・ショパン=グロフィエの当主だったが、90年代半ばに引退)の長女と結婚しており、その地所のほとんどを引き継いだ。

ユベールは以前から所有していた区画とダニエルからの地所、合わせて16haと、この地方では広めのドメーヌを切り盛りする。畑においては芽掻きとヴァンダンジュ・ヴェールトをしっかり行い、収量を厳しく抑えるのが義父譲りのやり方で、グラン・クリュからレジオナルまで合わせてのドメーヌの平均は、2002年ヴィンテージで1ha当たり40hlという低さ。

これらのぶどうの樹齢の高さもドメーヌの大きな特徴のひとつ。グラン・クリュはクロ=ヴージョのみだが、シャンボル側の下部に位置する0.4haは、義父ダニエルが1960年代半ばに手に入れた平均樹齢50年を数える区画。他に、ニュイ=サン=ジョルジュのプルミエ・クリュではアルジラが平均で40年ほど、ミュルジェの半分は50年、もう片方が20年の区画。トレにいたっては80年以上の超老ぶどう樹が植わっている。加えてヴィラージュものだが、ニュイのシャルモットはなんと1927年と1947年の植付けとなっている。

つくりはいたって単純で、果実に余計な手だしはしないというもの。そのためアルコール発酵前の低温浸漬はおこなわず、発酵温度に関しても極力コントロールは避ける。新樽はクロ=ヴージョに100パーセント使用するが、ニュイのプルミエ・クリュおよびヴィラージュものには50パーセントという割合。できあがるワインは不自然な色の濃さはなく、樽の要素もバランスよく溶け込み、瑞々しい果実の風味を満喫できる艶やかな味わいのもの。ヴィラージュもの以上はフィルトラシヨンをしないため、その果実の奥にはタンニン、酸等の構成要素もしっかりと保たれていて、十分な熟成も可能であることをうかがわせている。また、区画毎の差異もきっちりと感じ取れ、ニュイの各リュ=ディの違いを知るには格好のつくり手といえよう。

そのしっかりした酒質の割にまだ知名度の高くないショーヴネ=ショパン。他の著名なつくり手と較べると価格も低めに抑えられていて、今まさに飲み頃といえるドメーヌである。

パーカーさんコメント抜粋:

「私は、有名なアンリ・ジャイエの真の後継者は、明らかにダニエル・ショパンであるとますます強く確信している。ショパンのワインは、桁外れの純粋さ、風味、熟し具合、豊かな芳香を兼ね備えている。ただ、残念なのは、ショパン=グロフィエには広大なドメーヌも、広いブドウ畑もないということだ。しかし、彼の醸造したずっとレベルの低いワインでも、注目に値するほど魅惑的な赤のブルゴーニュ・ワインたり得るのである。さらに、彼のワインは品質が一貫している。1992年と1991年には、ショパン=グロフィエが生産したものよりも上質なワインをつくり出した人は、ブルゴーニュにはほとんどいないのである。ショパン=グロフィエのワインで望ましくない面といえば、短期間(最初の10〜12年間)のうちに飲まなければならないということだけである。」
「(ショヴネの)これらのワインは、スタイル的にはダニエル・ショパンのワインを強く連想させる。果実味が効いていて、しなやかで、とても楽しいワインだが、それはおそらく、ショーヴネが長いことショパンの弟子であったからだろう。」

(PARKER'S WINE BUYERS GUIDE 5TH EDITION 日本語版)

<ショーヴネ・ショパン主要畑一覧>

  • グラン・クリュ:
    • クロ=ヴージョ 0.4 
  • プルミエ・クリュ:
    • ニュイ=サン=ジョルジュ・ミュルジェ(0.4)
    • ニュイ=サン=ジョルジュ・アルジラ(0.3)
    • ニュイ=サン=ジョルジュ・トレ(0.5)
    • ニュイ=サン=ジョルジュ・シャニョ(0.4)
  • ヴィラージュ:
    • ニュイ=サン=ジョルジュ・シャルモット(0.7)
    • ニュイ=サン=ジョルジュ(4.3)
    • ヴージョ(0.4)
    • シャンボル=ミュジニィ(0.6)
    • コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ(4.8)