電波男

特濃...なんてことはなくて、むしろ「恋愛資本主義」批判一直線の至ってシンプルな主張。はじめっから結論がガツンと一本出ていて、そのまま議論自体は全く展開しないので飽きちゃうのは否めないけど、それでも最後まで読ませるパワーがあります。
恋愛資本主義」批判、激しく同感するけれど、「萌え〜」脳内世界って、この「恋愛資本主義」の反転というか、コードは一緒なんじゃないか?という、素朴で大きな疑問はさておきつつ。
電車男』のまとめサイトを読んだとき、その内容にいろんな意味でビックラこいて、こりゃあ誰かがちゃんと「変だよー」と言ってくれないかな〜と思ってたから、本田透が真面目に駄目出ししてくれてヨカッタ。でも、本田さんの文章って基本優しい...というか、ルサンチマンに満ち満ちた自分の毒を思いっきり「無毒化」することに成功した、芸の極みがそこにあるのだけど、んだもんで、批判の刃が鋭くなくてちと不満。
『負け犬の遠吠え』も準主役級のカタキ役で登場。が、「負け犬」を読んでないのでなんとも...。というか、「負け犬」って、本田透が言う「恋愛資本主義」社会においては「結婚・子持ち」階級のみが主流であり真っ当とされたことに対して、今まで殆どインヴィジブルな扱いを受けていた「非結婚・子なし」階級の社会的可視化を自虐的に主張した本だと勝手に思ってたんだけど、本田透の読みから推測するに、全然違う内容みたいね。


本田透「しろはた」内の「電波男」宣伝?ページ
エキサイトブックス「本田透インタビュー」
たけくまメモ(2005/3/18「本田透君が心配だ」)