ドッグヴィル

(2003/仏/177分/2003年カンヌ国際映画祭)
http://www.gaga.ne.jp/dogville/index.shtml
黒い床に白線が引かれただけのセット。ロッキー山脈の麓、閉鎖された炭坑町である「ドッグヴィル」に一人の女が逃亡してくることからあらわにされる、村人達の醜い人間性。「三文オペラ」の「海賊ジェニー」(「こき使われる宿の女中が住む田舎町に、ある日百人の海賊がやってきて住人を皆殺しにし、彼女を花嫁にして一緒に船で去っていくという歌」らしい)に着想を得たというラース・フォン・トリアーお得意の、いやらしーい描き方と、極端な神話的解決。ラース・フォン・トリアーは飛行機恐怖症のためアメリカには行ったことがないらしいのだけれど、「ダンサー・イン・ザ・ダーク」でそれを批判された腹いせか?、もうあからさまに、一辺倒なアメリカのコラージュをやってのける。
http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=4427

カフカの「アメリカ」、ハードボイルド小説、トーマス・エディソン、トム・ソーヤの冒険、大統領、民主主義、ギャング、デヴィッド・ボウイの「ヤング・アメリカン」、ジョン・フォードの「怒りの葡萄」、大恐慌時代

  • 9章のエピソードとプロローグ
    • PROLOGUE 村とそこに住む人々の紹介
    • CHAPTER1 トムが銃声を聞き、グレースと会う
    • CHAPTER2 グレースはトムの計画に従い肉体労働を始める
    • CHAPTER3 グレースが挑発的な試みに喜びを見出す
    • CHAPTER4 ドッグヴィルの幸せな日々
    • CHAPTER5 とにかく独立記念日
    • CHAPTER6 ドッグヴィルが牙をむく
    • CHAPTER7 ついに嫌気がさしたグレースはドッグヴィルを去り再び新たな日を迎える
    • CHAPTER8 集会で真実が語られトムが退席する(だが後で戻る)
    • CHAPTER9 ドッグヴィルに待ち望んだ来訪者たちが現れ、映画は終わる